昔取った杵柄

ふと、「昔取った杵柄」という言葉が頭に浮かんだ。
過去に培った腕前は、時が経っても衰えていないといった意味の諺だ。

この言葉に出会ったのは、確か小学校の国語の授業で読んだ文章の中でだったと記憶している。
主人公が昔にスキーを習っていたおかげで、歳をとっても上手に乗りこなせ、それを「昔取った杵柄」なんだと言い表す場面があった。
何故かそれがすごく印象深く、今でも覚えている諺になっている。

誰にでも「昔取った杵柄」というものはあるだろう。
自分で言えば、学生の時にやっていたテニスや空手がそうだ。
おそらく体が型を覚えている。
ローラーブレードなんかも、今でも上手く滑れると思う。

近頃、そういった昔に鍛えた事柄を再度やってみたいなと心が疼く時がある。
体力は落ちていると思うが、学生の時よりも身体が出来上がっているし、逆に今の方が上手くできるのではないかと踏んでいる。

とまぁ、そんなことがあって、この諺が頭に浮かび上がったのだ。
年末年始にはちょうど良い。

話は変わるが、今朝、少し不思議な夢を見た。
遠くにあるコップを念力で手元に引き寄せられるといった内容で、さながらスター・ウォーズのフォースのようであるが、それがあまりにリアルな感覚を伴っていたので驚いた。

いや、リアルな感覚というよりも、「あぁ、この感覚知っているぞ」という方が正しい気がする。
以前には、ジャンプしてそのまま宙に浮く夢を見たことがあるが、その時も勝手知ったる感覚がしていた。

これはあくまで持論だが、人には隠された可能性や、忘れられた能力があると考えている。
そして、いつか、それが呼び覚まされる時が来ると信じている。
その時は、驚くよりも、「そうそう、これ昔取った杵柄でね」と言いたい。